2016年03月25日

待機児童対策

 待機児童対策として、「面積当たりの子供の数を国の最低基準より少なくするなどしている保育施設に対し、定員を超えて預かる子供の数を増やすよう求める」という報道がありました。

 しかし、国の基準に合わせていたらまともな保育所保育などできません。当園の場合、面積だけで考えればあと20人くらいは入れますし、人員だけで考えればあと50人ぐらいは見れますが、そんな「いるだけ」「見るだけ」の託児所で健全な毎日を過ごせるはずもありません。

 配置基準についても、1日11時間+延長保育×週6日で片時も目が離せない子どもたちの保育、膨大な事務処理、会議や研修、保育活動や行事の準備など、最低基準×週40時間でやれるわけがありません。保育士の処遇改善というのはなにも賃金のことばかりではなく、年々増えるばかりの保育士の業務負担を敬遠している潜在保育士もたくさんいるということを念頭に置いてもらいたいです。

 一方で、平成20年に創設された「安心子ども基金」、平成27年に施行された子ども・子育て支援法により、認可保育所の新設や改築は格段に進んでいます。平成25年・26年は「保育士等処遇改善臨時特例事業」により、平成26年・27年は人事院勧告により、保育士の賃金改善も進んでいます。待機児童の急増にまったく追いついてはいませんが、国政においてもいわゆる待機児童対策は次々と行われています。(平成21年〜24年は空白ですが)

 匿名のブログをきっかけに「保育」がクローズアップされていることは喜ばしいものの、待機児童対策ではなく参院選対策の応酬になってしまっては意味がありません。現場の労働環境の改善につながるのであれば人気取りだろうが票目当てだろうが構いませんが、これまで重ねられてきたことがご破算になってしまわないことを願います。
posted by 園長 at 16:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2016年01月25日

イベントのお知らせ

今週末ですが、「保育園を考える親の会」という団体が主催するイベントです。
これから保育園の利用される方、利用を考えられている方にお勧めです。
私もスタッフ&アドバイザーとして参加予定です。

【新米ママ&パパのためのはじめての保育園】
保育園入園をひかえたママ・パパのために、ちょっと先を行く先輩たちが体験やアドバイスをお話しします。
保活中の方も、これからの方も、お気軽にどうぞ。

日 時 2016年 1月30日(土)午後2時〜4時30分
会 場 東京ウィメンズプラザ 視聴覚室

お申込み、詳細は下記まで。
http://www.eqg.org/oyanokai/event.html
posted by 園長 at 19:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2015年11月25日

イベントのお知らせ

12月13日(日)に、小児がんと闘う子どもたちの姿を追ったドキュメンタリー映画「風のかたち」の上映会があります。
上映会会場は足立区ですが、ご興味のある方は下記のサイトをご参照ください。

小児がんの未来を考える会「みらいっぽ」( http://miraippo.jimdo.com

20151125133545_ページ_1.jpg
20151125133545_ページ_2.jpg
posted by 園長 at 13:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2015年11月13日

イベントのお知らせ

「保育園を考える親の会」が主催するイベントの告知です。
会場にはまだ空きがあるとのことですので、ご興味のある方はぜひ足を運んでみてください。

イベント.jpg
posted by 園長 at 09:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2015年09月09日

「保育園就職フェア」のお知らせ

毎年恒例となりました「板橋区私立保育園就職フェア」が、9月27日(日)に開催されます。今年はハローワークとの共済事業となり、幅広く広報されています。

当日は認可保育園を運営する30以上の法人が、それぞれの特徴などをご案内します。その場での勧誘や試験などは一切禁止となっていますので、保育園への就職を考えられている方はお気軽にご来場ください。

詳細や申し込みはこちらから。


27.9.27就職フェアポスター.jpg

posted by 園長 at 12:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2015年01月27日

WEBマガジンに掲載されました。

取材を受けたのは、当園に勤務する男性保育士です。

「保育士に性別は関係ない! 男性保育士が“女性らしさ”に迎合しなかった理由」
 http://womantype.jp/mag/archives/51098
posted by 園長 at 16:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2014年08月12日

イベント情報

制度が変わる!どうなる保活?
〜保育園は変わるの? 保育時間は? 保育料は? 入園選考は? etc.〜

2015年度から始まる「子ども・子育て支援新制度」。
「いったい何がどう変わるの??」「保育園には入りやすくなる?」「入園選考も変わる?」「保育の質は守られる?」などなど保護者の疑問に答える解説やディスカッション、会場との質疑応答や地域情報の交換を予定しています。
新制度ワーキングチームにも参加した「保育園を考える親の会」が、保護者目線でお贈りする新制度対策イベントです。

日時 2014年9月21日(日) 午後2時〜4時30分
会場 東京ウィメンズプラザ 視聴覚室
参加費 1世帯500円(会員無料)
保育 1人目は1000円、2人目以降500円 *定員があります(先着順)

参加のお申し込みは【保育園を考える親の会】http://www.eqg.org/oyanokai/event.htmlにて。
posted by 園長 at 16:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2014年06月16日

子ども・子育て支援新制度

様々な観点から報道されていますが、平成27年4月より「子ども・子育て支援新制度」が実施されます。

概要は下記の内閣府サイトに掲載されていますが、何が何やらわからないというのが一般的な感想で、私たち事業者の中にも「何が変わるの???」という方々がたくさんいます。
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/index.html

特に私たちのような「都市部」「私立」「認可保育所」という部類の事業者の場合、都道府県や市区町村の補助などによりすでに実施していることが多く、表面的にはほとんど何も変わりません。たとえば、3歳児クラスの配置基準が「20:1」→「15:1」と改善されるとのことですが、現在都市部の認可保育所で「20:1」で保育を実施している施設はほとんどありません。

認定こども園への移行についても、認可保育所ではすでに教育と養育を一体的に行っていますし、待機児童問題に見られる通り「保育を必要とする家庭」で溢れている状況では、保育を必要としない家庭を新たに受け入れるという選択はしづらいため、とりあえず認可保育所のままでいる施設がほとんどとなると考えられます。

内面的には、国から給付される運営費が増額されることによって職員の賃金など労働条件の向上が見込まれるところではあります。ただし、これまで都道府県や市区町村が独自に上乗せをしてきた分が減額となることも十分に考えられますので、大幅な改善とまではなかなかいかないと思います。

利用者に関して言いますと、都道府県や市区町村が独自に展開してきた認可外保育所(認証保育所など)が「小規模保育」として新たに位置づけられるようになることで、保育料負担が軽減されたり、待機児童が縮小されたりすることが見込まれます。

その反面、受益者負担や、小規模保育や認定こども園の利用者との公平性の担保といった観点から、認可保育所の保育料は少し値上がりするのではないかと思います。

なお、「保育の必要性の認定を受ける」という手続きをしなければならなくなりますが、現在実施されている認可保育所の入所申し込みの手続きと大きく変わることはないでしょう。

細かいところについては国も都道府県も市区町村もまだ決まっていないことが多く、今後も少しずつ新しい情報が出てくることになります。「公的保育の崩壊」「育児の外注化」などとセンセーショナルな言葉が散見されたりもしますが、子どもたちとその家族のために新しい制度を有効に活用していけるように、一事業者としてしっかり勉強していきます。
posted by 園長 at 12:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2014年06月02日

板橋区の待機児童

 今年度当初の板橋区の待機児童数は515名で、前年度より98名の増加となりました。この数字は認可保育園以外の保育施設を利用されている方などを差し引いたものでして、単純に申込者総数と入園者総数の差を見ますと、前年度より302名増加の1312名との途方もない数字が出ています。

 行政としては、認可保育園の入園可能数を140名増やし、総数350名の板橋スマート保育事業も始めたことで、前年度417名の待機児童は大幅に解消される目論見でしたが、申込者が438名も増加したことで吹き飛んでしまいました。
 
 来年度から施行される「子ども・子育て支援新制度」による認定こども園や小規模保育に期待するところもありますが、喫緊の課題に対して保育者としてできることはないのかと頭を悩ませているところです。
posted by 園長 at 18:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2014年01月18日

お知らせ

新米ママ&パパのためのはじめての保育園

「認可に入れなかったらどうする?」「入園準備で必要なことは?」「仕事と子育ての両立のコツ」「夫婦の協力体制のつくり方」etc. 新米ママ&パパを応援する強力イベント!

【日時】2014年2月2日(日) 午後1時30 分〜4時30分

【会場】東京ウィメンズプラザ 視聴覚室
    JR等・渋谷駅 宮益坂口から徒歩12分/東京メトロ・表参道駅 B2出口から徒歩7分
    http://www.tokyo-womens-plaza.metro.tokyo.jp/contents/map.html

【内容】保育園の基礎知識、先輩ママ・パパによる経験談紹介、グループトーク など

【費用】1 世帯500 円(会員無料)

【保育】※保育は満員になりました

【申込】下記を明記の上Tel&Fax 03-6416-0721もしくはhoikudesk@gmail.comにお申し込みください。
(1)参加する方全員の[お名前(フルネーム)]
(2)お子さまの[お名前][年齢・月齢]および[保育希望or同伴希望]
(3)ご連絡先[メールアドレス][電話番号]
(4)お住まいの地域[市区名]
(5)その他、取り上げて欲しい内容の希望など

【主催】 保育園を考える親の会 http://www.eqg.org/oyanokai/
posted by 園長 at 13:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2013年08月23日

パブリックコメント募集

板橋区が、平成26年4月からの「認可保育所保育料の見直し」について、下記の通りパブリックコメントを募集します。

募集期間:平成25年8月24日〜9月6日
募集対象:板橋区内に在住・在勤・在学の個人または団体
提出方法:住所・氏名・年齢・電話番号を明記の上、郵送・FAX・Eメールを下記まで送付

【提出先】
板橋区役所子ども家庭部保育サービス課入園事務係
(住所)〒173-8501 板橋区板橋2-66-1
(FAX)03-3579-2487
(メール)kk-nyuen@city.itabashi.tokyo.jp


保育料の見直しを行う背景等を記載した資料は、パブリックコメント募集開始とともに板橋区ホームページ(http://www.city.itabashi.tokyo.jp/)に掲載されます。また、板橋区内の認可保育所や図書館で、印刷物を閲覧することができますので、ご活用ください。
posted by 園長 at 12:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2013年05月27日

「就職相談会」のご案内

【拡散希望】

6月8日(土)に、板橋区私立認可保育園による「就職相談会」を開催します!

実技研修あり、現役保育士によるパネルディスカッションありと、保育園で働くことの楽しさを知ることができると思います。

また、来場いただいた方にプレゼントできるように、現在区内54施設の基本情報やPRを掲載した「板橋区私立認可保育園ガイド」を作成中です。

詳細及び参加の申し込みは、http://www.itabashi-hoiku.com をご覧ください。
posted by 園長 at 16:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2013年01月12日

お知らせ

新米パパ&ママのためのはじめての保育園

「入園内定しなかったら?」
「仕事と育児の両立ってやっぱり大変?!」
「復帰まで2カ月!準備は何が必要?」

不安がいっぱいのはじめての保育園生活。うまく乗り切るためのコツや知っておきたい保育園情報を先輩ママ・パパが体験をもとにアドバイスします。毎年すぐに満員御礼となる大人気企画です。奮ってお申込み下さい。

○日時
2013年2月17日(日) 13時30分〜16時30分

○会場
東京ウィメンズプラザ・視聴覚室
 渋谷駅(JR山手線・東急東横線・京王井の頭線)下車徒歩12分
 表参道駅(地下鉄銀座線・半蔵門線・千代田線)下車徒歩7分
 渋谷駅からバス都バス(渋88系統)4分
 青山学院前バス停下車徒歩2分

○参加費
1世帯500円

○保育
1人目1000円
2人目以降500円
※定員があります(先着順)

○申込方法
下記を明記の上Tel&Fax 03-6416-0721もしくはhoikudesk@gmail.comにお申し込みください。
(1)参加する方全員の[お名前(フルネーム)]
(2)お子さまの[お名前][年齢・月齢]および[保育希望or同伴希望]
(3)ご連絡先[メールアドレス][電話番号]
(4)お住まいの地域[市区名]
(5)その他、取り上げて欲しい内容の希望など

【主催】 保育園を考える親の会 http://www.eqg.org/oyanokai/
posted by 園長 at 12:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2012年10月01日

保育所関連状況取りまとめ

9/28に、「保育所関連状況取りまとめ」(平成24年4月1日)が厚生労働省より公表されました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002khid.html

新聞などでも報道されましたが、利用児童数及び定員総数は大幅に増加しているものの、待機児童数は微減に留まっています。

ちなみに、利用児童数の増加は53,851人となっていますが、少子化・過疎化などの影響で利用児童数が減少した自治体は584か所(計9,351人)もあります。

その分都市部における利用者数の増加は顕著で、東京都ではこの1年間で6,307人も増加しました。にも関わらず、待機児童数は598人(7,855人→7,257人)しか減少していません。板橋区でも、利用児童数は206人増加していますが、待機児童数は1人(341人→342人)の増加となっています。

保育所の施設数及び利用児童数は、平成17年が22,570か所・1,993,796人で、平成24年は23,711か所・2,176,802人となっており、差し引きでは1,141か所・183,006人の増加となっています。利用児童数ではここ7年で8.4%も増えており、国にしても自治体にしても、テレビなどで厳しく責め立てられるほど放置しているわけではないことは伺えます。

一方、保育所の利用率を見ますと、0歳児10.2%、1・2歳児33.0%、3歳以上児43.0%となっており、たとえ待機児童数や認可外保育所の利用児童数を加えても、保育所利用者はまだまだ少数派であることがわかります。(全国平均ですので、都市部ではもっと高い割合になると思います)

この利用率ですが、都市部においては、長引く不況に起因する共働き世帯の増加、離婚率の上昇、育児力の低下、ライフスタイルの多様化などが複雑に絡み合って、少子化の影響などまったく感じさせずに年々高まっています。

これからどこまで伸び続けるのかわかりませんが、保育所数の増設を進めながら、同時に経済や教育の観点からのアプローチにも力を入れていかなければならないのではと、個人的には思っています。
posted by 園長 at 13:16| Comment(0) | TrackBack(1) | 保育関連報道

2012年09月15日

縦割り行政

「子ども家庭省」検討へ…2年後めどに結論
読売新聞 9月14日(金)21時36分配信

 政府は13日、総合的な子育て支援を実施する新たな行政組織を設置するため、今月19日に検討会議を発足させることを決めた。「子ども家庭省」(仮称)など新省庁の創設も含めて集中的に検討し、2年後をめどに方針をまとめる。

 検討会議は、小宮山少子化相が指揮し、長浜博行官房副長官を座長に、内閣府、文部科学省、厚生労働省の3政務官で構成。初会合には少子化相も出席し、最初の1年ほどで有識者にヒアリングを行うほか、主要国の組織体制を調査・研究することなどを決める。

 政府の所管は現在、少子化対策は内閣府、幼稚園は文科省、保育所や児童福祉は厚労省と所管が縦割りのため、幼保の一元化や総合的な施策の推進が難しくなっている。

(以上引用)


 相変わらずの「縦割り行政」批判ですが、幼保一体化が進まないのは所轄官庁が異なるからではありません。幼稚園は「学校」、認可保育所は「福祉施設」であり、設置の目的、根拠となる法律、利用対象者、費用負担などなど、ほとんどが異なります。(ほぼ共通していることは、年長児・年中児の保育内容くらいです)これらの違いを統一することができる案がない限り、所轄官庁が異なるのは当然ではないでしょうか。

 個人的には、「保育に欠ける」という入所要件を撤廃して、誰でも認可保育所を利用できるようにし、幼稚園は特定のニーズに応えるための「私学」(義務教育に対する私立の小中学校のような位置づけ)という扱いにすることでしか幼保一体化はあり得ないと考えています。しかし、この手法にはかなりのお金と時間がかかりますので、わかってはいても手を出しづらいというのが現状です。

 一方、子育て支援施策には、医療や労働環境などとも関連することが多々あります。仮に「子ども家庭省」ができて出産や乳幼児医療を所管するとなりますと、たとえば出産は子ども家庭省で合併症などを併発すれば厚生労働省となるなど、今度は医療分野において新たな「縦割り」が生じることになります。育児休業を所管すれば雇用保険において縦割りが生じますし、障碍児の療育などでも同様かと思います。

 某報道番組のFキャスターなども縦割り縦割りと連呼しますが、言えば言うほど育児関連施策について無知であることを晒しているということに、いい加減気づいていただきたいと思います。

posted by 園長 at 16:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2012年05月26日

保育の質。

<子育て支援>幼保一体化、不安残す民営 衆院特別委審議

衆院社会保障と税の一体改革特別委員会は25日、テーマ別の審議に入り、子育て支援を中心に質疑をした。幼保一体化施設などの運営に株式会社の参入を大幅に認める「子ども・子育て新システム(新システム)」を巡り、自民党の田村憲久氏が質の低い業者の参入で混乱を招きかねないと指摘したのに対し、政府側は明快な答弁をできず、導入に不安を残す結果となった。【鈴木直、山崎友記子】

 新システムの柱は都道府県が認可する総合こども園だ。しかし、規制が多いために企業参入が進まず、保育所待機児童の解消も図られない可能性が高い。そこで政府は市町村の指定だけで開設できる保育施設の整備も認めている。

 総合こども園は撤退にも都道府県の認可がいる。その点、指定施設は参入基準すら決まっておらず、撤退も「3カ月前に市町村に届け出が必要」と容易。「質は確保できる」と強調する小宮山洋子厚生労働相に対し、田村氏は「総合こども園は心配していません」と告げたうえで、「問題は指定施設。企業は突然つぶれる。3カ月前に『おたく、つぶれますか』って聞くんですか」と皮肉った。

 とはいえ、認可施設も万全ではない。都道府県は保育所認可の有無に大きな裁量を持つ。財政状況が悪く補助金を出したくない場合は認可しないというケースも指摘されており、認可制の総合こども園だけでは待機児童解消が遠のきかねないというジレンマもある。

(5/26毎日新聞より引用)


「保育の質の確保」と言えば聞こえは良いのですが、実際のところ「保育の質」には定義がないんですよね。

強いてあげるならば「保育所保育指針」や「児童福祉施設最低基準」に適合しているかどうかといったところでしょうが、「保育所保育指針」には解釈の幅がありますし、人員配置や保育室の面積に関する「最低基準」は十分とは程遠いものですし、「総合こども園は心配してません」などと声高らかに言われても…

都道府県等による指導検査にしても「その場しのぎ」でこなせてしまうものですし、認可保育所だからと言って安心・安全・健全が担保されているわけではありません。死亡事故、虐待、横領、改ざんと言った犯罪も後を絶ちませんし、怠惰、不遜、差別、独善などならそこら中で話を聞けます。新システムになろうが現行制度の拡充になろうが、基準や規制はもっと厳しくしなければいけないと思いますね。

都市部において供給量が圧倒的に足りていないことははっきりしていますので、「数を増やす」という施策は絶対に必要です。ただし、それは規制緩和ではないと思います。認可保育所の新設や民営化、幼稚園の認定こども園化にインセンティブをつけることができれば、現行制度でも供給量の増加は十分に見込めると思います。自園のことしか考えない人たちは、「公金支出の公平性」だとか「園児の獲得競争の弊害」だとかと訴えるのでしょうが…
posted by 園長 at 10:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2012年04月28日

自動車社会

【4/28 毎日新聞の記事より】

 京都府亀岡市や千葉県館山市で登校中の児童の列に車が突っ込む事故が相次いだことを受け、文部科学省は27日、通学路の全国調査に乗り出す方針を固めた。現状を分析し、より安全な道に変更したりスクールゾーンを拡大したりするなど、児童・生徒の安全強化策を検討する。

 文科省は隔年で学校の安全管理について全国調査を実施しているが、これまでは犯罪予防が主な対象で、交通安全に関する調査はほとんど含まれていなかった。

 警察庁の統計で、児童・生徒の年間交通事故死者数は155人(11年)。しかし、登下校中に限ったデータは正確に把握されていない。日本スポーツ振興センターは学校の管理下で児童が死亡した際に支払う供花料の請求数を基に「少なくとも35人(11年度)」としている。

 こうした状況を受け、文科省は登下校時の被害実態や通学路の安全確保の状況について、調査する必要があると判断した。

 調査では、各地の通学路が▽車道と歩道の区別がある▽歩道の幅が児童・生徒の通行に十分▽遮断機のない踏切は避ける▽見通しが悪くない−−などの点を踏まえた上で設定されているかを確認。必要であれば車両規制を伴うスクールゾーンの設定を自治体に要請するなどの対策を検討するという。

 5月29、30日に都道府県・政令市教育委員会の学校安全担当者を集めた会議を開き、調査の内容や時期を議論する予定。【石丸整】

 ◇早く対策実現し、一人でも救って…遺族らの会

 交通事故遺族らでつくる「TAV交通死被害者の会」(大阪市)の代表で、13年前に長女(当時7歳)を通学路の事故で亡くした西浦義朗さん(50)は、文科省が本格的な調査に乗り出すことについて「早く対策を実現し、一人でも多くの命を救ってほしい」と期待する。

 西浦さんは、(1)通学路が車の抜け道に利用されていないか(2)交差点に、歩行者の横断中は車の信号がすべて赤になる「歩車分離信号」が導入されているか(3)歩道がガードレールや段差で車道と区分されているか(4)路上駐車の車はないか(5)カラー舗装などで歩道であることがすぐ分かるか−−の5点を調査すべきだと指摘。「こうした事故をなくすには生活道路内をすべて時速30キロ以下にするなどの対策が有効だが、規制には住民の協力や連帯が必要になる」と話している。

(引用終わり)


 小学校がたくさんある上に学校選択制を利用するケースも多い板橋区では、スクールゾーンの設定はおろか、通学路の安全確保もなかなか難しい問題だろうと思います。私が小学生の頃は、登校班があって、決められたメンバーが決められた時間に決められたルートで通学していたものですが、時代の流れによってそういった管理型への抵抗感も出てきていますし、あっちを立てればこっちが立たずというようなことかも知れません。

 昨年の原発事故ではマスメディアなどで「経済・利便⇔健康・安全」といった対立軸が作られましたが、危険性や被害の大きさに着目すれば、年間数千人の死者を出している自動車社会の方が大きな問題のように思います。私も含めてこれまで大きな事故を起こしていないと言っても、それは「たまたま」ということもありますし、今後も絶対に事故を起こさないという確証はまったくありません。飲酒運転にしても速度超過にしても「ドライバーのモラル次第」という現状もかなり恐ろしいもので、厳罰化を始めとする対策が望まれます。
posted by 園長 at 15:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2012年02月13日

非難と同情

育児休暇中の客室乗務員…乳児の首絞め死亡させる「育児が嫌に」

 兵庫県警東灘署は12日、自宅マンションで生後5カ月の長男の首を手で絞めて殺害しようとしたとして、殺人未遂の疑いで神戸市東灘区の会社員杉野由子容疑者(39)を逮捕した。長男は死亡、東灘署は容疑を殺人に切り替え13日に送検する。東灘署によると「子育てが楽しめず、育児が嫌になった」と供述し、容疑を認めている。

 逮捕容疑は12日午前7時ごろ、長男元斎ちゃんの首を手で絞めて殺害しようとした疑い。同署は13日に遺体を司法解剖し、詳しい死因を調べる。

 東灘署によると、現場マンションは杉野容疑者の実家で、実父(69)、実母(66)と元斎ちゃんの4人で暮らしている。夫(41)は単身赴任で東京都内に住んでいる。

 12日午前10時ごろ、朝食の際に顔を合わせた母親が「子どもは」と聞くと杉野容疑者が「首を絞めた。息をしていない」と話したため、母親に促され119番。元斎ちゃんは病院に運ばれたが約4時間後に死亡した。元斎ちゃんは、杉野容疑者と寝ていた寝室のベッドであおむけに倒れていた。父親は旅行で不在だった。

 東灘署や、杉野容疑者が勤務している全日空によると、杉野容疑者は同社の客室乗務員で育児休暇中だった。同じマンションに住む男性(62)は「明るく感じのいい女性だった」と話した。

スポニチアネックス
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/02/12/kiji/K20120212002620990.html

(以上転載)



何とも悲しい事件です。

ネット世論では加害者に対する「非難」と「同情」がたくさん見られました。「殺すぐらいなら子どもを産むな」とか「家族や社会のサポートが足りなかったせいだ!」といったような行き過ぎた意見は肯定できないのですが、非難も同情も正しいような気がします。

加害者の心情や環境の詳しいことはわかりません。プレッシャーが大きかったのか、理性が及ばなかったのか、ともかく何らかのプレッシャーが理性を超えてしまったのでしょう。

「子育てが楽しめず、育児が嫌になった」

子育てには楽しいこと嬉しいことがたくさんありますが、大変なことや苦しいことの方が少し多いのではないかと思います。「親として」という言葉を、責任・使命ととるのか制限・束縛ととるのか、人それぞれで感じ方は異なりますが、子育ては楽しまなければいけないものでも、嫌になったからと言って投げ出してよいものでもありません。

このような悲しい事件が起こらぬよう、保育園として、保育者として、できることを地道に精一杯積み重ねていきたいと思います。
posted by 園長 at 14:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2011年10月24日

何も進んでいません。

10月18日、子ども・子育て新システム検討会議基本制度WTが開催されました。その中で「残された検討課題と主な論点」という資料がありましたので、転載します。

【@費用負担】
○恒久財源の確保
○国、都道府県、市町村及び事業主の負担のあり方
○利用者負担のあり方
○既存の財政措置との関係(公立施設の扱い、私学助成等)

【A国における所管のあり方】
○国の所管(子ども家庭省(仮称)の検討等)

【Bワーク・ライフ・バランスのあり方】
○ワーク・ライフ・バランス
 ・新システムにおけるワーク・ライフ・バランスのあり方
 ・事業主行動計画のあり方

【C国の基準と地方の裁量の関係等】
○事業計画の策定など地方団体の実施する施策についての国の関与のあり方
 ・市町村の事業計画、都道府県の事業計画
 ・関係当事者の参画の仕組み(地方版子ども・子育て会議(仮称))
○都道府県の役割やその財源措置のあり方
 ・都道府県の具体的な役割
 ・都道府県に対する財源措置のあり方
○公的契約における市町村の関与
○国が定める基準と地方公共団体の裁量との関係
 ・こども園(仮称)の指定基準、総合施設(仮称)の認可基準と地方公共団体の裁量(基準の策定主体のあり方等)
 ・地域型保育給付(仮称)等の小規模な保育等の仕組み
 ・子ども・子育て支援事業(仮称)における地方公共団体の裁量
○指定制における指定や総合施設(仮称)の認可等の主体のあり方
 ・こども園(仮称)の指定・指導監督等の主体
 ・総合施設(仮称)の指定・指導監督等の主体

【Dその他】
○子ども・子育て会議(仮称)
○新システムにおけるイコールフッティング(指定制度及び認可制度)
 ・事業者参入の考え方
 ・イコールフッティングの具体的な内容
○その他

(以上転載)



簡単に言いますと、何も進んでいないということですね。
これでも「来年の通常国会に法案提出」「平成25年度より運用開始」というスケジュールは崩さないそうです。
posted by 園長 at 09:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道

2011年09月06日

厚生労働大臣

野田政権におきまして、小宮山洋子議員が厚生労働大臣に就任しました。就任早々「たばこ増税」への言及で物議を醸しだしていますが、副大臣からの昇格人事に少し浮かれてしまったのかとは思います。

問題は、いろいろと問題の多い「子ども子育て新システム」「幼保一体化」の旗振り役である小宮山氏が、認可保育所を所管する厚生労働省のトップに就いたということです。

氏の過去の発言を振り返りますと、「社会全体での子育て」「幼保一体化」というスローガンが先行し、現状把握や政策論議が非常に杜撰であるという印象が強くあります。

氏に言わせますと、どうやら待機児童問題も少子化も少年犯罪も児童虐待も「幼保一体化さえ実現すれば解消に向かう」らしく、幼保一体化が実現しないのは「縦割り行政、保育団体など既得権益者、自民党の族議員による大人の都合」だそうです。

一応私は児童福祉を生業としているのですが、氏の理屈はほとんど理解ができません。端的に言えば「現代の家庭は育児がまともにできてないから、社会(国)が肩代わりしてあげなければ子どもたちがダメになる」という何とも恩着せがましい思想には、正直ガッカリさせられることが多いです。

ねじれ国会という現状では、財源もなく、具体的な内容も定まらず、スケジュールもシビアな法案が通るわけがないのですが、氏が厚労相に就いたことで調子づいてしまうことが心配です。現行制度にも穴はたくさんあって、幼保一体化にこだわらない改革議論が求められているのですが、幼保一体化がご破算になることによって、すべてがうやむやになってしまうような気がします。
posted by 園長 at 18:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 保育関連報道